政治というのはとかく一般人には理解できない常識が多いですが、その中でも私が地方選挙において抱いてきた疑問が「保守系無所属」とかいう「無所属」の存在です。
国政では自民・民主を始めとして殆どが政党に属して戦うにも関わらず、何故地方政治は「無所属」という人が圧倒的に多いのか、それが長年の疑問でした。
●無所属で当選したのに自民?
「無所属」を求める人々の真意は「地方議員というのは地元の生活を少しでも良くするために存在しているわけで、そこに党派など関係ない」ということだと私は思います。
それは全くそのとおりで、その考え自体は十分に尊重されるべきです。
しかし現実問題として、民主主義というのは多数決の論理であり、自分の主張を通すためには過半数の仲間を集めて賛成か反対を行うしかないわけです。
それは選挙とその後の所属状況を見れば一目瞭然です。
2003年に行われた千葉市議会選挙で当選した56名中、無所属は22名居ました。
しかし、2006年6月現在、どの会派にも所属せず
無所属のままでいる人はたった2名です。さらに言うと
22名のうち半数の11名が自民党の会派に所属しています。これのどこか「無所属」なのでしょうか?
⇒千葉市議会 会派別議員名簿
http://www.city.chiba.jp/gikai/contents/meibo/kaiha.html ●実際は会派で意思決定がされている
勿論政党と会派は別です。
法案には是々非々で臨んでいると言う方もいるかもしれません。
しかし、実際に議会をちゃんと見ていれば殆どが会派でまとまって行動し賛否を決定しています。
⇒議決への対応はこちらをご覧下さい
http://www.city.chiba.jp/gikai/contents/kekka-menu.html具体例で言えば、議会運営委員長を務める稲毛区選出の市議(自民)が千葉市発注工事を巡り声を荒らげて市に発注方法の変更を求めた問題で、委員長職の辞職を求める動議が出されましたが、それに対する各派の対応は
<賛成>
新政五月会8人
市民ネット7人
共産6人
21世紀クラブ3人
の計24人
<反対>
自民16人
新政五月会1人
公明7人
無所属1人
の計25人
でした。
ここで私が言いたいのは賛否の善悪ではなく、こうした議員のモラルを問う案件ですら「新政五月会1人」を除いて殆どが会派としての意思決定に従っているということです。
「是々非々」などという言葉が幻想でしかないことがお分かり頂けると思います。
●政令指定都市と県は日本の未来に責任がある
私は「無所属」という考え方自体を否定しているわけではありません。
「この道路が危ない」「通学路の安全を確保して」といった地域の困った問題は政党に関係なく対応すべきものです。
特に一般市町村議員レベルであれば、そうした「町内会の延長」的な仕事が中心ですから政党なんて所属するとしがらみだけが増えて意味がない、という主張はもっともだと思います。
しかし、政令指定都市の市議や県議はそれだけでは済まないのです。
政令指定都市や県の扱う範囲や影響力というものは一般市町村とは比較にならないほど広く、その市や県の50年・100年を決めるだけでなく、この日本という国の行く末にもある程度の影響力を持ってくるのです。
千葉市の予算は3000億を超えます。この予算が正しく行使されることでどれだけ多くの国民の生活が豊かになるか。
例えばモノレールの延伸問題1つをとってもこれだけで100億円以上の税金の行方が決まるわけです。
●既存の構造を変えるには1人では不可能
そして、こうした大きな問題に市議として取り組むためには予算案を否決したり、議員提案で新しい市政のあり方を提案するわけですが、民主主義である以上過半数を取らなければ実現できないのです。
既存の枠組みに挑戦するわけですから、一人で奇麗事を言っても意味がないのです。一人でも多くの変革の志を持った同志を増やさなければいけないのです。そのための政党なのです。
一人では既存の権力構造にとって痛くも痒くもない「ま、やらせてもいいんじゃないの?」くらいの政策しか実現できません。
アメリカでは州議会においても共和党・民主党による二大政党制が根付いています。
また、イギリスでも同様に政党を中心とした選挙が行われています。
少なくとも欧米では無所属で当選したにも関わらず党派に所属するという摩訶不思議な現象は発生していません。
「政党ありきではなくまず人ありき」という考え方は良いことだと思います。
しかし、「私という人間を信用して下さい」で市政の行方を占う大きな問題まで委任状を与えるのは間違っているのではないでしょうか。
民主党はこの地方選挙においてもマニフェストを掲げて千葉市民の皆さまに訴えます。
マニフェストとはコミットメント(約束)です。
市政の幅広い問題に対してグループとしての方針を表明し、その実現に向けて一丸となって立ち向かいます。
実現に向けた同志を集めること、それも含めて初めて皆さまへのコミットメント(約束)だと私は考えます。
●熊谷俊人の思い
私は自分の住む地域の問題を解決すること、住民の「困った」に迅速に対応することが市議がまずすべき仕事であると思っています。
しかし、それだけで留まるつもりはありません。これから来るべき地方自治の時代を見据え、この千葉市において全国でも先駆けた施策を実現させ、未来の千葉市民・日本国民により豊かで美しい千葉市・日本を残すことがこれからの地方議員の仕事だと思います。
だからこそ悩んだ末に安定したサラリーマンの職を捨て、「自分の方が良い」と皆さんに訴えるこの道を選びました。
私の言っていることは大げさ・理想に聞こえるかもしれませんが、地方分権一括法案が可決され、今この日本は地方分権時代に向け大きく舵を切りました。
皆さまの目にはまだ地方の取り組みは見えてきていないと思いますが、50年後・100年後は地方の時代に間違いなくなります。
そのスタートラインはまさに今なのです。
私、熊谷俊人は28歳。
おそらく50年後も生きています。
50年後の千葉市、日本に責任を持っています。
もちろん、そんな偉そうなことを言う前に地元活動をしっかりとし、皆さまのお役に立ち認めて頂くことが大前提ですが。
P.S.
後日改めて書きますが、今の地方議会制度を肯定しているわけではありません。
・地方議会を上下院に分け、上院をフルタイム議員で重要法案、下院を夜間・休日議員とし地元に関する法案の審議を行うようにする。
・4年に1度の選挙を改め、毎年一部改選の選挙を実施する
などが今後考えられると思います。