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2008年12月12日

議会最終日:私の討論の内容

議会の最終日、民主党市議団を代表して討論を行いました。実は討論を担当するのはこれで3回連続になります。
討論とは議会に提出された全ての議案の中で、会派として「なぜ賛成/反対なのか」を意見表明し、逆の意見の議員に対して翻意を促すものです(実際にはほぼ意見は変わりませんが)。

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民主党が取り上げた議案とその理由は以下のとおりです。

●一般会計補正予算 ⇒ 賛成
・地方税法改正に伴い年金から住民税を天引きする議案
・後期高齢者医療制度、介護保険制度においては民主党は天引き強制に反対してきた
・それは社会保険という加入者の意思を尊重すべき制度であり、僅かな年金受給者も対象になるから
・今回は保険料ではなく税金であり、かつ課税対象となっている一定金額以上の年金所得がある人が対象
・また、口座振替は対象外となっているため納税者に選択の余地がある
・改修費が3億円以上かかり高過ぎる。レガシーシステムを早く見直すべき

●長期継続契約ができるようになる条例改正 ⇒ 賛成
・全会一致なので本来討論ではないのですが指摘要望
・長期契約で業者にも市にもメリットがある
・地元業者の受注減につながらないよう総合評価方式の導入など工夫を
・委託契約事務の一本化を検討すべき

●さつきが丘、真砂の両いきいきセンターの指定管理者 ⇒ 賛成
・これも全会一致なので本来討論ではないのですが指摘要望
・社会福祉事業団のみが手を挙げ、これで8センター全てが社会福祉事業団になった
・サービス向上&コスト削減という指定管理者制度の趣旨が活かされるよう今後検討を
・非営利の外郭団体なのに毎年度2億円以上の利益が出ている。委託料を見直すべき。また6000万円以上の退職金補助金も支給すべきではない

●モノレール事業検討委員会の設置条例 ⇒ 不採択に反対
・自民、公明、新政ちばによって不採択は残念
・反対理由は反対理由になっていない
・市民に愛される、理解されるモノレールになるには市民参加のプロセスが必要

民主党千葉市議会議員団の熊谷俊人です。
会派を代表して、
議案第137号 平成20年度千葉市一般会計補正予算
議案第139号 千葉市長期継続契約を締結することができる契約を定める条例の一部改正について
議案第146号、議案第147号 さつきが丘、真砂の両いきいきセンターの指定管理者の指定について

に委員長報告に賛成の立場から、
また、
発議第28号 千葉都市モノレール事業あり方検討委員会設置条例の制定について
に委員長報告に反対の立場から討論を行います。


議案第137号 平成20年度千葉市一般会計補正予算
これは受給者の増加に伴い生活保護費を追加するほか、地方税法の改正に伴い実施される個人住民税の公的年金からの特別徴収に対応するため税務オンラインシステムを改修するため総額5億6000万円を追加するものです。
生活保護に関しては若葉区のNPO法人「みどりの会」による不正受給に対して市が3億7000万円の損害賠償請求を行ったように、不正受給に関しては厳しい対応を行う必要がありますが、景気が急激に落ち込む中、真に困窮している方々を救済することは行政の責務です。

内閣府が10日発表した10月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額は前月比4.4%減となり2カ月ぶりに減少、特に海外からの受注が前月比37.2%と激減するなど、世界経済悪化の影響が日本にも大きな影を落としていることが分かります。そうした情勢を受け、政府は12月の月例経済報告で2002年2月以来、6年10ヶ月ぶりに「景気悪化」の判断を示す可能性が高まるなど、今後日本経済はさらに悪化することが予想されます。

そうした中で救いを求めている人たちを確実に救済するとともに、生活保護受給者の増加に伴うケースワーカーの負担増に配慮し、ケースワーカーの増員を行う等、適切な生活保護行政が実施されるよう要望いたします。

次に税務オンラインシステムの改修についてです。個人住民税の特別徴収、分かりやすく言うと天引きですが、私たち民主党は後期高齢者医療制度、介護保険制度について天引きを強制することに反対してきました。徴収率の向上、自治体の事務処理負担の軽減など多くのメリットがあることは認めるものの、社会保険という加入者の意思を尊重すべき制度における強制徴収の是非や、年額18万円以上という僅かな年金額のみの受給者に対しても強制的に徴収することになるなど、社会保険料の特別徴収には多くの問題があるからです。
現在、後期高齢者医療制度、介護保険制度においても口座振替と天引きのいずれかを選択できるようになっています。

今回の地方税法の改正に対する市の対応は、年額155万円以上の年金受給者が対象であること、口座振替ではなく納付書で支払っている方が対象であり、年金受給者に選択の余地があることなどから、我が会派としては反対するものではありません。

ただし、天引きに対しては十分に市民に説明責任を果たすこと、生活に困窮している方々に対する分納などの相談に適切に応じることを強く要望いたします。
また、システム改修費用として今回の補正予算で約5000万円、来年度予算で約2億円と、今年度の当初予算も含めると3億円近い費用を要しています。高い、と言わざるを得ません。私は3月の第1回定例会でも申し上げましたが、レガシー化した基幹システムの見直しを行わなければ今後もこのような制度改正により多額の税金がシステム改修に使われることになります。
仙台市・さいたま市・浜松市など、他政令市は続々と基幹システムを見直して改修が容易なシステムへの再構築に取り組んでいます。将来を見据え、早急にレガシーシステムの改修を行うよう強く要望いたします。

139号 千葉市長期継続契約を締結することができる契約を定める条例の一部改正について
庁舎などの清掃、警備、受付などの業務において3年間の長期継続を可能とするものですが、この長期継続契約については我が会派の山浦議員も私自身も議会で要望していたことであり、導入を歓迎するものです。

清掃や警備など、全体に占める人件費の割合が大きい業務については、企業にとって仮に新規参入しても翌年度入札で負ければ、確保していた人員がムダになり、コストとして跳ね返ってきます。そのため、こうした業務ではなかなか新規参入業者が現れないという状況が発生し、結果、業者が固定化するという状況があります。
また、現在市からこうした業務を受注している企業の方からは「来年度受注できるか分からない。予算が建てづらい。人員の確保も難しい」という悩みを伺います。

長期継続契約を可能とすることで、企業にとっても事業計画が立てやすくなり負担が軽減されるほか、市にとっても参入企業が増加すれば入札の競争性が高まり、コストや質の面でメリットが出る可能性があります。

ただし、長期継続契約を可能とすることが逆に業者の固定化につながらないよう留意頂きたいと思います。長期継続契約を行う以上、今まで以上に契約の透明性・公平性が求められます。前回の議会で私も要望いたしましたが、長期継続契約の実施にあたっては一定条件を満たす業者が自由に参加できる希望型指名競争入札とセットで行うよう要望いたします。

また、長期契約にすることで契約金額がある程度まとまった金額になり、市外・県外の規模の大きな業者が入札に参加してくることも予想されます。この長期継続契約が市内業者や準市内業者の受注減につながらないよう、地元業者保護の観点を評点に入れた総合評価方式の導入や、最低制限価格による行き過ぎた低落札の防止など、十分工夫をして頂きますようお願いいたします。

最後に、何度も申し上げていますが一定金額以上の委託契約事務の一本化についても検討を進めていただきたいと思います。
今回の長期継続契約や希望型競争入札の拡充によって委託契約における選択肢が増すことになります。先ほど要望した総合評価方式を導入すればますます選択肢が増え、委託する部署がどのような入札を選ぶかが市にとっても業者にとっても大きな影響を与えることになります。
前回の私の質問で希望型競争入札の導入状況が各局でバラバラだったことが明らかになったように、今までと同じように各部署に任せたままでは同じ警備や清掃業務でも、部署によって契約方法がバラバラになる可能性があります。契約部署を一本化し、ブレのない契約事務を進めていく必要があると考えます。

私は民間企業出身ですから、1000万円を超えるような高額の契約において総合評価を行わず、価格だけで業者を決めている行政独特の契約方法にいつも疑問を感じています。
いずれ契約事務においても一定金額以上は総合評価方式になることは時代の流れだと思います。そうなればますます契約する側の事務負担は増すことになります。他政令市でも委託契約の一本化を実施している市はいくつかありますので、将来を見据えて一本化を検討し、契約事務の効率化・システム化を図るよう要望します。


146号、147号 いきいきセンターの指定管理者選定
両センターとも現在運営している市の外郭団体である千葉市社会福祉事業団1団体のみが指定管理者の募集に手を挙げたとのことで、選択の余地がないわけですから賛成をいたしますが、以下指摘と要望をさせて頂きます。

小規模施設でありながら保健師や看護師などの人材確保を必要とするなど、指定管理者の募集にあたって非常に高いハードルが設定されています。これでは従来運営している事業者以外はなかなか参入できるものではありません。
本来こうした施設が指定管理者に馴染むのかという問題はあるにせよ、社会福祉事業団が今後も運営することが前提となっているかのような現在の募集方法や事業概要が適切かどうか、次回の募集に向けて検討を行うよう要望します。

また、議案質疑において他の議員からも指摘がなされているとおり、従来の評価指標を改め、市民サービス向上と経費の節減等を図ることを目的として創設された指定管理者制度本来の趣旨が活かされるよう努めて頂きたい。

今回の選定を受け、いきいきセンター8ヶ所全てで社会福祉事業団が選定されたことになります。いきいきセンターならびに社会福祉事業団の運営に関わる財務ついて指摘と要望をさせて頂きます。

この点についても議案質疑において他の議員から指摘がありました。私も平成18年度と平成19年度の決算について詳細に確認をさせて頂きました。
その結果、この社会福祉事業団が指定管理者委託料から毎年度2億円の利益を得ていること、そしてその利益が不足していた退職金の積み立てに使われていること、その一方で市から退職金の積み立て補助として毎年度6000万円以上の補助金が支出されていることが分かりました。

社会福祉法人の会計制度は少し独特です。
(少し解説)

経理区分間繰入金支出を事業団事務局の経費、即ち共有経費として考えたとして、いきいきセンター5センターの利益は、前期末と当期末の支払資金残高の差分、即ちその年度でどの程度資金残高が積み上がったかが企業でいう純利益になりますので、平成18年度は1957万円となり、純利益率は17.2%となります。高いですね。なお、21施設と事務局を合計した社会福祉事業団の利益は1億9800万円になります。
平成19年度の5センターの純利益は1706万円で純益率は15.2%。社会福祉事業団全体の純利益は1億4500万円となっています。

少し純利益が減ったので委託料を減らしたのかな、と思うかもしれませんが、委託料は平成18年度が29億4000万円から平成19年度が29億5000万円となっており、1000万円増えている状況です。
純利益が減った大きな要因は利益を退職金の積み立てにあてているためです。平成18年度は退職金の積み立てが2679万円であったのに対し、平成19年度は1億6137万円積み立てており、6倍以上に増えています。指定管理者の委託料で得た利益をここまで退職金の積み立てにあてるのは正しいことなのでしょうか。
これが続けば社会福祉事業団には潤沢な退職金が積み立てられ、次回以降の指定管理者の募集にあたっては、そこで働く職員の退職金積み立てコストを外した費用で運営することが可能になります。ますます他団体と比べ優位になるのではないでしょうか。

さらに私が驚いたことは、余りに余った利益で退職金を潤沢に積み立てている一方で、市から毎年度6394万円が退職給与積立補助金として支出されていることです。おかしくないですか?
平成17年度にこの社会福祉事業団は包括外部監査を受けており、その中で退職金の積み立て不足を指摘されています。本来であれば10億円を積み立てておかなければならないところを4000万円程度しか積み立てていなかったため、その不足額9億5900万円を埋める目的で15年間に渡って市から補助金を入れることになっています。

退職金の積み立て不足は市が積み立てコストも計算に入れた委託料を外郭団体に支払っていなかったため発生したものなので、補助金を支出する決定を平成17年度に行ったこと自体を問題視するものではありません。
しかし、少なくともこの社会福祉事業団に限って言えば、指定管理者制度によって平成18年度以降毎年度2億円もの純利益を得ているわけです。そこに毎年度退職金の積み立て補助で6000万円以上を支出することが妥当なのでしょうか?

現在社会福祉事業団には3億8000万円もの資金が留保されており、しかもそれらは全て指定管理者の委託料として市から支出された税金です。
営利目的ではない市の外郭団体にこれだけの市民の税金がプールされていて、しかも市に戻せない、さらには毎年度6000万円以上の税金が補助金として流れている、その一方で住宅供給公社への債権放棄で21億円の税金がパーになる、これではとても市民の理解を得られません。

社会福祉事業団の理事長・副理事長・常務理事2人、役員全てが市のOBで年間2000万円以上が役員報酬として支払われています。事務局長以下も市派遣職員です。
こうした外郭団体ですから市から支出されるお金に関しては最も厳正にチェックされなければなりません。
これ以上、このような状況が続くことがないよう、即刻来年度から委託料を適切な金額に見直すとともに退職金積み立てのための補助金の支出も見直すよう強く要望いたします。


発議第28号 千葉都市モノレール事業あり方検討委員会設置条例の制定について
モノレール事業に関しては既に平成14年12月2日に「千葉都市モノレール調査検討委員会」より「千葉都市モノレール事業に関する提言書」が、また平成16年3月25日には「千葉都市モノレール評価・助言委員会」より「千葉都市モノレール評価・助言報告書」が出されております。
しかし、これらは再建前の県設置の委員会であり、千葉市民の市民参加は十分でない。市民に愛される、理解されるモノレールを目指して市民の関心を高める取り組みが不可欠です。
そもそも「千葉都市モノレール評価・助言報告書」は延伸はすべきでないと提言しているにも関わらず市はその提言を無視して延伸しようとしているわけです。助言を無視しておいて「今までの検討委員会で議論してきたから今回設置する必要が無い」というのは私には理解ができないわけです。

また、「近年黒字化しているので今後の状況を見極めるべき」との意見もありましたが、私が6月の第2回定例会で取り上げたとおり、モノレールの黒字化は90億円の資産を市に無償で譲渡したことにより、減価償却費・設備改修費・固定資産税が大きく軽減されたことによるものです。軽減された分は結局市の負担となっており、モノレールは未だ本質的には赤字です。現に9月の第3回定例会にはモノレール電力管理システムの更新工事として約8.7億円を使う議案が議会に提出され可決しているわけです。
6月の質問の時にも申し上げましたが、モノレールの経営が実質的に赤字であることがダメだと申し上げているのではなく、モノレールを続ける限り今後も市民の税金が使われる、であるならば納税者である市民の意見を十分に尊重し、千葉市の都市交通を担っているモノレール事業の運営に対して市民の理解を得なければならないということを申し上げています。

都市活性化対策調査特別委員会において総合交通に関する事項を調査するから検討委員会の設置は必要ないとの意見も出ていますが、当然議会は議会としてモノレールも含めた千葉市の交通行政を調査するべきです。と同時に、市としても市民の意見を吸い上げ、市民に説明する責任があります。議会で議論できるから検討委員会がいらないということにはならないかと思います。
特別委員会は年に5回程度しか開催されず、また都市活性化という観点から多くの案件について議論をするためモノレールや交通行政だけを集中的に調査することが困難であることを考えると、ますます検討委員会の設置は必要なことなのではないでしょうか。

いすみ鉄道は公募で選ばれた平和交通の吉田社長のリーダーシップのもと、沿線自治体はもとより県全体にアピールをしています。銚子電鉄はもはや言うまでもないでしょう。
市民に愛されずして、市の公共交通は成り立ちません。モノレールが市民に愛着のある交通機関とならない限り、モノレールはいつまでも行政への不満の一つとなり続けます。それが本当に千葉市にとって良いことでしょうか。

行政は市民の意見に接することをおそれているように見える。確かに市民の意見を集めて真っ先に来るのは行政への不満・批判でしょう。しかし、時間をかけて市民の意見を吸い上げていけば、いずれは市民も市の考えに理解を示し、応援者となってくれるはずです。
住民自治の原則から言えば、市のあらゆる事業は本来市民1人ひとりが行うものです。それを行政の皆さんが市民の代わりに運営して、その報酬としてお給料を頂いているわけです。
あまり行政1人で抱え込まずに、もっと市民に「あなたたちのことなんだから、あななたちも考えてください」と言うべきです。モノレール事業にしても市民の大事な足として必要と行政が考えているから税金を使ってでも運営を続けているわけです。もっと市の持っている情報と考えを市民に率直に打ち明けて、一緒に悩むべきだと私は思います。
posted by くまがい俊人 at 18:00| 千葉 曇り| Comment(2) | TrackBack(0) | 市議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
長文ですね。声援します。「よっ。2枚目!」「くまがいくん、すってきぃ!」「ういらぶとしちゃん!」 そういえば今の市長が当選した時、とにかくひとの話がよく聞ける人でその度合い感動的、という人物紹介だったような。熊谷さんも高齢者になった頃には、将来贈賄容疑とかで糾弾されていたりして。
Posted by テトラポット35 at 2008年12月17日 01:52
ご支援ありがとうございます。
鶴岡市長が当選した時にそんな人物紹介があったのですか。確かにご本人も「じっくり聞いてしっかり実行」なんておっしゃっていたような…
私の感覚だと鶴岡市長はそんなに柔軟なタイプじゃなく頑固系に見えます。新聞の人物紹介は結構いい加減ですからね。

贈賄容疑で逮捕ですか。怖いですね。
初心を忘れず今後も活動していきます。
Posted by 熊谷としひと at 2008年12月17日 18:00
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