政府が核兵器を保有するインドに対し、民生用原子力利用への協力として、日本企業が原子力発電所建設などに参入することを容認する方針を固めたそうですね。
私もついこの間まではビジネスマンでしたので、インドの急激な経済発展に乗り遅れまいと関係強化を図る気持ちは痛いほどよく分かります。
しかし、これで日本の外交における一つの軸が無くなったのは事実です。
海外から見て日本の立ち位置、目指す方向が分からないとよく言われます。それはそのはずで、日本人自身がこの世界をどの方向に持っていきたいのか明確に持っていませんし、議論も不十分だからです。
その中でも他国よりも強い意志を持っている分野が「核廃絶」「核拡大防止」だったはずです。
私は10年、20年で核の無い社会が実現できるとは思っていませんし、現実的に日本がアメリカの核の傘に守られてきた事実も受け止めるべきだと思っております。
しかし、唯一の被爆国として核の拡大に対して厳しい姿勢を取ることを止めた瞬間に、日本が世界に向けて訴えるべき事は何なのか、ということになります。
であるならば「国際貢献」「核拡散防止」などという大義名分は捨て、「世界の経済発展によってのみ世界の平和は守られる」という経済至上主義を訴える方がまだ理にかなっている気がします。
日本の核拡散防止に向けた外交方針について今一度考え直す必要があります。
これで北朝鮮の核問題に対しても非常に説得力が無くなってしまいますね。
アメリカ、フランス、中国がインドとの原子力協力に踏み切るなど周辺情勢が変化してきているのは事実ですが、これでは核を開発したもの勝ちという理屈になります。
2007年01月12日
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