視察先は市原市にある三井造船 千葉事業所。
まずは資料も交えながら三井造船の沿革と、千葉事業所の役割、日本の造船業の今後について三井造船側から説明を受ける。私は通信業出身のため、重工業系の話は非常に新鮮。
その後、実際に組立工場とドックに行き、建造中の船を見る。

組み立て小工場。切断された鋼板を溶接し小さいパーツに

小さいパーツをさらに組み立て大きなブロックに

ドック。32万トン級を建造中

赤い門のようなものがクレーン。この造船所で最大の1000トン級
●1隻で100億以上!
メインの2号ドックで建造中の32万トンの船を主に見学しました。超弩級戦艦大和が約7万トンですから、いかに巨大化が分かります。
この船は最新鋭の鉱石運搬用の船で、価格は数億ドルとのこと。凄まじい金額です。そして、こんな大きな船でも使用している鋼板は20ミリ前後が殆どということで、参加議員全員が「そんなに薄くて大丈夫なんだ」と驚いていました。
大型船は注文から建造、引渡しまで5年前後かかるそうで、景気の影響もその分5年越しに来るそうです。
そのため、世が好景気でも造船業は儲かっておらず、逆に不景気の中でもしばらくは景気が良いなど、非常に動向が読みにくい業界だと三井造船さんは説明してくれました。
●韓国、中国に脅かされる日本の造船業
日本は長らく造船業で世界一でしたが、今は韓国に抜かれています。
その理由として、日本は造船業の進歩に伴い、小型ドック⇒中型ドック⇒大型ドックと少しずつ投資をしてきたのに対し、韓国は造船業が勃興した時、既に大型船の時代になっており、一気に大型ドックの設備投資を行ったため規模で勝負にならないとのこと。
そして、もうすぐ中国が造船業においてもトップに立つだろうと言っていました。中国は国策で造船業を強化しており、ドックも圧倒的な規模で建築が進んでいるそうです。
●現場の技術者が足りない
また、人員確保という観点では、以前は日本中から従業員を雇っていたが、今は千葉が中心にならざるをえないということ。それは少子化の影響で、一人息子を遠い地へ親が出してくれない、また、大学全入時代のため高卒を中心とした現場の人間が日本は今不足しつつあることなどを理由に挙げていました。
「いずれ外国人労働者について真剣に考えなければならなくなるだろう」と現場のモノ作りを担う立場から提言を頂きました。
モノ作りの現場を見、現場の意見を聞くことができ大変充実した視察でした。ご協力頂いた関係の方々に感謝しています。





